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ゲーム翻訳 24 ~人名をどう処理するか~

つい先日、当ブログをご覧いただいた方からメールでご質問をいただきました。それは、英日翻訳の際に人名をどう訳しますか?というもの。例えば「Trevor Philips」や「Franklin Clinton」といった人名を日本語版でどう表記すべきか、という問題ですね。今まで取り立てて意識することはありませんでしたが、これを機に、管理人が洋ゲーを翻訳する時に人名をどう処理しているか軽く振り返ってみました。




●原則は「そのままカタカナ表記」
正直申し上げますと、管理人は人名の扱い方についてこれといったこだわりはありません。基本的には何も考えず「そのままカタカナ表記」です。「Trevor Philips」であれば「トレバー・フィリップス」ですし、「Franklin Clinton」であれば「フランクリン・クリントン」。「Altaïr ibn La-Ahad」だったら「アルタイル・イブン・ラ・アハド」です。


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洋ゲーマーのなかには、人名をはじめ固有名詞はアルファベットのまま残してほしい、と考える人もいるようです。多くは雰囲気や世界観を考慮してのことでしょう。が、あくまで個人的な好みでいうと、人名がアルファベット表記になっていると若干読みづらさを覚えます。管理人のような、英語のネイティブでも帰国子女でもない純日本人にとっては、「Franklin」よりも「フランクリン」の方がパッと見で認識しやすく、記憶に残りやすいのは間違いないでしょう。

しかし、です。よくよく自分の仕事を振り返ってみると、いくつか例外となるケースが存在することが分かりました。自分のなかではどのような条件下でこの「そのままカタカナ表記」の原則が破られるのか。いくつか考えてみました。




●スポーツゲームの選手名
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主に実在のスポーツ選手が登場するゲームのことです。作品によってはウン千人もの選手を抱えているうえ、たとえアルファベットであっても英語圏以外の国の人名は読み方が不明なものも少なくありません。全員の正しい表記を調べるのはとても現実的ではないため、無難にアルファベットのまま残すケースが多いです。

ただし、『モバサカ』のように国内開発のスポーツゲームでは選手名がすべてカタカナで表記されていることもあります。そのため正しいカタカナ表記を確認する術もないわけではないようです。その労力を費やすか否かは、開発スケジュールや予算との相談になってくるでしょう。

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●海外ユーザーとのコミュニケーションを促進する場合
近年、スマホゲームが台頭してきたこともあり、どんなゲームでもオンラインに接続し、大小の違いはあれどユーザー間でコミュニケーションを取れる作品が多くなっています。サーバーにIPブロックをかけず、どの国からでも接続できるゲームを翻訳する場合、海外ユーザーとのやり取りを考慮してキャラクター名を英語のまま残すことがあるかもしれません。


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例えばですが、『World of Warcraft』を海外のフレンドと遊んでおり、「Altairusを倒しにいこうぜ!」と誘いたいとします。この「Altairus」が日本語設定で「アルタイラス」と表記されていたら、外国人のユーザーを誘うのに少々手間がかかります。相手の言語で「アルタイラス」がどう表記されているのか不明であるため、英語版のWikiなどで調べる必要があるからです。「Arutailus」? それとも「Altailas」? しかし全言語において、アルファベットの「Altairus」で統一されていれば、少なくともその部分におけるコミュニケーションの障壁は取り除かれるわけです。

一方、IP制限で日本以外からの接続をハジいている場合や、日本サーバーは日本語のみに対応しているといった場合(つまり、そのサーバーで日本人プレイヤー以外が想定されていない場合)は、海外ユーザーとのやり取りに配慮する必要性はありません。すべての固有名詞を日本語化してしまって問題はないでしょう。



●直訳すると表示領域を超えてしまう場合
これは英日ローカライズではほぼ起こりませんが、日本語から他言語への翻訳では直面する可能性がゼロではない問題です。人名を直訳すると表示領域に収まり切らなくなる場合、人名を短縮せざるを得ません

古い作品ですが、スーパーファミコンの『ブレス オブ ファイアII 使命の子』を例に挙げると分かりやすいでしょう。このゲームでは犬族の「ボッシュ」という仲間がいます。「ボッシュ」をそのまま英語にすると「Bosch」でしょうが、本作ではプレイヤーキャラクター名の表示領域として確保されているのは4文字までです。「Bosch」ではギリギリ4文字を超過してしまうため、英語版ではやや苦肉の策として「Bow」という名前に変更されました。弓矢を得意としているので「弓」を意味する「Bow」、というわけですね。

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●直訳すると語感がダサい場合
これはですねぇ……。英語をはじめ欧米言語からの翻訳ではあまり起こりませんが、それ以外、とりわけアジア圏の言語から翻訳する場合は意外とある問題です。

タイトル名は伏せますが、重要なキャラクターの名前がどう考えてもその人物像とかみ合っていないことが過去にありました。重厚な鎧に身を包んだ戦士の名前が「プリン」、みたいな、そんなカンジです……。

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これはさすがに元の開発者に許可を取り、日本語版独自にそれらしい人名を創作させていただきました。めったにないケースではありますけどね。




と、まあ、管理人が人名において「そのままカタカナ表記」を避けるケースは主にこんなところです。上記のような要素を鑑みて、日本人プレイヤーの利便性を損なわない表記ができるといいですね。

ではでは。
 
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