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ゲーム翻訳 8 ~改行を入れる~

<ゲーム翻訳の改行はタイヘン>


普通どんなゲームでも、インゲームテキストは読み見やすい位置で改行されているものです。ローカライズタイトルの場合、この改行作業は翻訳者に任されることもあります。 これは、テキストファイルの日本語テキストに改行コードを挿入することで、実際のインゲームテキストに改行を入れられる場合があるからです。また、改行作業は下訳の段階で行われる場合もあれば、リライトの段階で初めて行われる場合もあります。


・改行コードについて

改行コードとは、簡単に説明すると「この場所に改行を入れますよ」と定義する記号のことです。ゲーム翻訳では、改行コードを使ってテキストに改行を入れることがほとんどです。エクセルファイルの中で日本語テキストに手動で(「Alt + Enter」で)改行を入れても、その改行が実際にゲーム内で反映されることはほとんどありません。それどころかエラーを起こしてしまう可能性すらあるので、テキストに改行を入れる方法に関しては事前にローカライザーや開発元に確認しておくといいでしょう。

例えば、そのゲームの改行コードが/nだった場合、
「1晩15ドルだよ。泊まっていくかい?」というセリフの中間に改行を入れたいと思ったら、

「1晩15ドルだよ。
泊まっていくかい?」と、テキストファイル内で改行を入れるのではなく、

「1晩15ドルだよ。/n泊まっていくかい?」と、改行を入れたい位置に改行コードを挿入するのです。
すると、実際のゲーム画面では、このセリフは、

「1晩15ドルだよ。
 泊まっていくかい?」

と、改行が入った状態で表示されます。

多くの場合、改行コードは/nですが、別の記号が使われる場合もあるので、開発元に確認してみるといいと思います。ちなみに改行はローカライザーの方で入れる場合もありますので、必ずしも翻訳者に改行作業が発生するとは限りません。


・全てのテキストをゲーム画面で確認する

他の翻訳分野とは違い、ゲーム翻訳の改行作業はなかなか厄介です。これには主にニ点の要因があります。
まず、日本語が組み込まれたロムをプレイするまで一行の文字数が正確に分からないという点です。文字サイズは使用するフォントによって変わってきますが、ローカライザーによっては、オリジナル版と日本語版で違うフォントを使う場合があるのです。そのため、例え下訳の段階でオリジナル版をプレイできたとしても、「このテキストボックスには英語で一行30文字まで入るから、日本語では一行15文字までだろう」などと単純計算しても、実際に日本語を組み込むと違っているケースもあるのです。

もう一つが、表示場所によって一行の文字数が変わってくるという点です。システムメッセージとキャラクターのセリフで一行の文字数が異なることはよくありますし、システムメッセージと一口に言っても、使われる場面によってテキストボックスのサイズが異なる場合もよくあります。
キャラのセリフに関しては、テキストボックスのサイズは固定されていることが多いですが、たま~にセリフの表示箇所によってテキストボックスのサイズが変わってくるゲームもあるので要注意です(↓和ゲーの例ですが)。

SO2_1 SO2_2

そのため、インゲームテキストに改行を正しく入れたいと思ったら、基本的には全てのインゲームテキストを実際のゲーム中で確認しながら(かなり骨の折れる作業ですが…)改行を入れていくのが最も確実な方法です。


・改行を入れないとどうなるか

PC用のローカライズタイトルでは、読みやすい位置に改行が入っていないものも割と見かけますが、それ以外(コンソール機や携帯ゲーム)のローカライズタイトルでは、丁寧に改行が入っているケースがほとんどだと思います。PCゲームではテキスト量が数十万ワードに上る場合も珍しくはないので、全てのテキストに正しく改行を入れようとなると、発売スケジュールが後ろに倒れるぐらい多くの時間が必要になってくるんですね。しかし改行が適切に入っていないと、レビューサイトなどでユーザーから「テキストが読みにくい」と指摘されてしまうこともあります(私は実際にありました…)。

(改行が入っていないゲームの例)
NoLinebreak

例え改行を入れないとしても、上のゲームのようにテキストボックスの右端まで行ったら自動的に折り返されるようプログラムされている場合ならまだいいのですが、そのようにプログラムされていない場合、改行を入れないとテキストボックスからテキストがはみ出したり見切れたりしてしまいます。

Overlapping

このようにテキストがはみ出したり見切れたりしてしまった場合、大抵はデバッグ作業(テストプレイヤーが開発途中のゲームをプレイして、ゲーム中に不具合がないかどうかを確認する作業)の段階で発見され、修正されることになります。そのため、テキストのはみ出しが放置されたまま出荷されるケースはまずありませんが、あらかじめ翻訳者の手できれいに改行を入れておけば、デバッグ作業やデバッグ後のリライト作業を減らすことにもつながると思います。



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