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ゲーム翻訳 10 ~表現を統一する~ 

ゲーム翻訳における、英語表現への対処>


ゲーム翻訳というより、翻訳全般にもちょっと関わるお話になりますが、
まず、下の二つのメッセージを読み比べてください。

SirenJ SirenE

バッツが目を覚ました!→Barts snaps out of it!
レナが目を覚ました!→Lenna comes to her senses!
ファリスが目を覚ました!→Faris leaves her trance!


これは、某RPGで三人のキャラクターが同時に失神状態から目覚める場面です。日本語版では、失神状態から抜け出したことを「目を覚ました」という表現で統一しているのに対し、英語版では異なる表現を使い分けています。


・言語文化の違い

英語では、一人の人物や一つの物事を何度も述べる際に、それぞれ異なる表現を使って表すことが多いですよね。

(例)
Kate is 4 years old. The little girl goes to kindergarten.
ケイトは四歳です。この少女は幼稚園に通っています。)

例えば上の文章では、主語のKateを繰り返すことを避け、二文目では「The little girl」と表現しています。このような表現の使い分けは、英語の文書を読んでいると頻繁に見かけます。ネイティブに尋ねてみたところ、同じ表現を短期間に何度も使うとボキャブラリーの少なさを露呈し、稚拙な印象を持たれてしまうそうです(真偽のほどは不明ですが)。

もちろん、これはゲームに限った話ではありません。学術論文のような簡潔・論理的に書かなければいけない文書ですら、英語で書かれたものを読んでみると、このように一つの事象を異なる言葉で表現する傾向が見られます。


・どのように翻訳するか?

では、このような異なる表現を翻訳する際、どのような日本語に翻訳するのが良いのでしょうか?

例えば、上の画像のような英文を訳すとしたら、
①日本語版のように、「~は目を覚ました」などの表現で統一するべきでしょうか?
②それとも、英語版の表現を尊重して、「バッツは我に返った!レナは意識を取り戻した!ファリスは失神状態から抜け出した!」などと、それぞれ表現を分けて翻訳するべきでしょうか?


外国小説の翻訳版などを読んでみると、そのまま(異なる表現で)直訳されていることが多いですよね。小説の世界のことはよく知りませんが、「多少不自然な日本語になってもいいから、なるべく原文の雰囲気を残したまま翻訳してほしい」、「著者のオリジナルの表現を楽しみたい」と考える読者が多いのでしょうか。


ゲーム翻訳の場合

ゲーム翻訳でこのような表現に出会った場合、おそらく賛否両論あると思いますが、「日本語として自然な場合のみそのまま(異なる表現のまま)翻訳し、不自然な場合は一つの表現に統一する、もしくは言葉を補う」のがいいと、個人的には思います。ゲームのテキストとしては、上の②のような文章(異なる表現を使っている文章)は、何か仰々しい感じがして不自然だからです。それに上の例の場合、表現を使い分けることによって、何か重要な意味があるのではないかと誤解されてしまう可能性もあると思います。キャラクターのセリフならまだしも、上記のようなシステムメッセージにおいては、できるだけ一つの事象は同じ表現で表すのが親切ではないでしょうか。

実際、PCゲームなどに多いような気がしますが、異なる英語表現を直訳しているゲームもたまに見かけます。個人的に大好きな某スポーツゲームでそのような翻訳傾向が見られるのですが、やはりそのゲームのファンの間では、「ゲーム自体はよくできているのに日本語が分かりにくいのがタマにキズだ」という意見が非常に多く見受けられます(タイトルは明かせません、すいません…)。

ちょっと乱暴な意見かもしれませんが、小説や映画などとは違い、ゲームの世界ではテキストやシナリオライターに対するリスペクトは薄いような気がします。これは、ゲームが芸術や文学ではなくエンタメコンテンツであるという性質を考えると当然のことかもしれません。そのため、ユーザーにとっては「原文に忠実な翻訳=良いゲーム翻訳」とは限らないのです。

そんな事情もあり、ゲーム翻訳では原文の表現を一字一句忠実に再現することよりも、ユーザーにとって読みやすいテキストに翻訳することの方が重要だと、個人的には思います。日本語が不自然だと、それだけでユーザーの楽しみを損ねたり、翻訳者が叩かれたりするんですよ、実際…
ゲーム自体がよくできているのにテキスト面で叩かれることになったら、オリジナル版の開発者も浮かばれませんよね(笑)



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