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ゲーム翻訳 13 ~未使用のテキスト~

<実際は使われないインゲームテキスト>


「ゲーム翻訳 2」でも説明しましたが、ゲーム翻訳では、エクセル形式のファイルを使って翻訳作業を進めていくことがほとんどです。しかし、テキストファイルの中には、実際にゲーム中で使われることのないテキストが含まれている場合もあります。 ちなみに私自身の経験では、ほぼ毎回、テキストファイルに未使用テキストが含まれています。今回は、そのような未使用テキストについて説明していきたいと思います。


・なぜ未使用のテキストがファイル中に含まれているのか?

テキストファイルは基本的に開発元のプログラマーが作成します。プログラマーは、ソースコードに含まれる全てのインゲームテキストを抜き出し、エクセルファイルに貼り付けてテキストファイルを作成します。つまり、ソースコードに含まれているテキストは、実際のゲーム中で使われるか否かにかかわらず、インゲームテキストとしてテキストファイルに貼っ付けられるのです(もちろん、そうでない場合もあるとは思いますが)。
翻訳者の立場からすると、「ゲーム中で使われるテキストだけを抽出してほしい」と思いますが、それにはかなりの手間がかかってしまうそうです(「それでもやれ!」と言いたいですよね)。


・未使用テキストの例

ソースコードには含まれるけど実際のゲームでは使われないテキストとは、例えばどんなものがあるのでしょうか?

1. 実装されなかった仕様に関するテキスト
ゲームの開発では、途中まで実装するつもりだった仕様が、何らかの事情により削除されることが頻繁にあります。
一つ例を挙げると、RPGのモンスターなどがそうでしょうか。実装予定だったモンスターを最終的な仕様から外す場合もあれば、最初からテスト目的で作っていたモンスターを開発途中で仕様から外すという場合もあります。そのような場合、そのモンスターのデータ(名前など)がソースコードの中に残っていることがあるのです。そして、そういったデータがテキストファイルに含まれる、というわけです。

余談ですが、ロムを改造することによって、未実装のモンスターをゲームに出現させて遊ぶ人もいるようです↓

(例)ロムデータには入っているが実際のゲーム中には出現しないモンスター
DQ5_幻のモンスター

2. デバッグモードのテキスト
多くのゲームでは、開発途中にデバッグモードという機能が実装されます。デバッグモードとは、キャラクターのレベルを好きなだけ上げることができたり、欲しいアイテムを自動的に手に入れたり、ゲーム中の行きたい場所に瞬時に行けたりする、夢のようなモードです。詳しい説明は省きますが、デバッグモードを実装するのはデバッグ作業を効率よく進めるためです。
インゲームテキストの翻訳をする上でもデバッグモードのお世話になることがありますので、翻訳者もデバッグモードの存在は知っておいた方がいいでしょう。
もちろん、デバッグモードは最終的な仕様からは削られますが、ソースコード中にデバッグモードのデータが残っていることがあります。そのため、デバッグモードでのみ使用されるテキストがテキストファイルの中に含まれていることがあるのです。「デバッグモード」や「デバッグコマンド」という言葉が含まれているテキストは、デバッグモード特有のテキストである可能性が高いです。

(例)ドラゴンクエスト5のロムを改造して、デバッグモードを出している画像
DQ5_デバッグ


・未使用テキストへの対応

「ゲーム翻訳 3」でも説明したとおり、インゲームテキストの翻訳は、実際にゲームをプレイしながらできる場合とそうでない場合があります。
前者の場合、各テキストをゲーム中で確認しながら翻訳していくことになるため、ある程度は未使用のテキストを特定することができます。未使用のテキストを特定した場合、または、未使用テキストかどうか判断のつかないテキストがあった場合(実際はこのような場合の方が多いです)、それらのテキストをまとめて開発元に報告するといいでしょう。 答えてもらえない場合も多いですが、開発元のプログラマーがチェックすれば、それらのテキストが実装されているか否かを特定することができるかもしれません。
ゲーム内で発見できなかったテキストの横に印を付けるなどして、未使用と思われるテキストをハイライトしておくと、後でローカライザーや開発元に報告する際にまとめやすくなると思います。

また、そういった、ゲーム中で発見できないテキストの多くは、用途や意味が分からないため翻訳がしにくいと思いますが、そうであってもとりあえずは日本語に翻訳しておくのがいいと思います。 これは、未使用だと思われていたテキストが実際は使用されている、ということがあるからです。そして最悪の場合、翻訳者、ローカライザー、デバッガーがそのテキストをゲーム中で見かけなかったにもかかわらず、発売後にユーザーがそのテキストと出会ってしまう可能性もあるのです。そのようなことが起こった場合、そのテキストが英語のままだと、ワケがわからずバグだと勘違いされてしまうかもしれません(というか、それはもはやバグです)。しかし、日本語に翻訳されていれば、例え意味の分からない不自然な日本語であったとしても、とりあえずは格好がつき、ユーザーに不信感を与えずに済む可能性もあります。ただし、「Do not translate.」などと書かれているテキストは、翻訳する必要がないことが明らかなので、英語のまま放置しておいて問題はないと思います。

最後にもう一つ。ゲーム内で発見できないテキストが多い場合、それらを全て開発元やローカライザーに報告するのは気が引けるかもしれません。しかし実際、ゲーム内で発見できないテキストというのは、私の経験上、毎回かなり多く存在します。 まともな開発会社やローカライザーなら、その辺りの事情はちゃんと心得ているはずなので、ゲーム内で使用されているかどうか怪しいテキストは遠慮せずにどんどん報告して差し支えないと思います。

ちなみに個人的には、ゲーム翻訳をやる上で最も煩わしいのが、この未使用テキストの存在だと思っています。 プログラミングのことはよく分かりませんが、テキストファイルを作成する際に実際に使われているテキストだけをピックアップしてくれるような、そういったエンジンが開発されたらすごく助かるな~といつも思っています



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