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「翻訳家は作者の気持ちでも考えてろよww」

突然ですが、「文系は作者の気持ちでも考えてろよww」というフレーズをネット上で目にしたことはありますでしょうか?

これは、ここ一年ほどの間に登場した、理系の学生が文系の学生(もしくは出身者)に対して自身の優位性を主張するために使用するインターネットスラングの一つです。つまり、情報科学や医学といった高度な教養を要する理系分野とは反対に、文系の学問は、作者の気持ちを読み取るなど、専門知識を必要としない低級かつ無価値なものばかりだ、という意味をはらんだ侮蔑文句なのです。

確かに、文系分野の中には、実社会において役立たない非生産的な“虚学”も多く、また、就職・転職活動において文系学部で学んだ内容が評価の対象とならないことは、方程式が出てきた辺りで数学を諦めたバリバリ文系の私でも認めざるを得ないところです。

しかしながら、この「作者の気持ちを考える」というのは、少なくとも私が従事する翻訳業においては非常に重要な要素であることも、また一つの真理です。

翻訳は、原文の文字を機械的に母国語へ置き換えていくだけの作業ではありません。原文の背景にある情報――とりわけ“作者の意図”を常にくみ取りながら訳文をこしらえていく必要があるのです。

例えば、ゲームのキャラクターのセリフを訳す際であれば、そのセリフは、

・プレイヤーに何らかの情報を与えるためのセリフなのか?
・キャラクターの個性を際立たせるための決めゼリフなのか?
・プレイヤーに笑いや感動を届けるためのエンタメ的なセリフなのか?
・その後の展開の伏線となっていたりしないか?

など、開発者がどのような意図でもってしゃべらせているセリフなのかをいちいち推察し、その意図に合わせて適切な日本語訳をあてていかなければならないのです。逆に言うと、その“意図”を読み取れなければ、最適な訳語をこしらえることは決してできません。ライターの気持ちになって、いやもっと言えば、そのゲームのライターに“なりきって”訳していくことが、良訳を生むための秘訣なんですね。

ですので、翻訳学習中の方やこれから翻訳業界に飛び込もうと考えている方は、英語力や日本語表現力を磨くのみならず、“作者の気持ちでも考える”ことを頭の片隅に置いて翻訳の訓練を積まれるといいと思いますよ。そして、冒頭のフレーズを使って揶揄されたら、「いつも作者の気持ち考えてるよ♪」と胸を張って言い返してやってください。

ではでは。
 
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