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伝説のゲーム翻訳家による、『スーパーマリオRPG』の英訳

こんにちは。管理人の羽無エラーです。

管理人が身を置く“テレビゲームのローカライズ”という世界は、まだまだマイナーで成熟しきっていない業界ではあるのですが、そんなローカライズ界においても、当然、優れた能力を持つ人物や、偉大な人物、カリスマ的な人物は存在します。

例えば、職人芸ともいうべき卓越したスキルで、数々の日本のゲームを高いクオリティで英語化してきた現役の翻訳家“Alexander O. Smith”氏。管理人がバイブルの1つとして仰ぐ、Smith 氏の素晴らしいエッセイが、文芸雑誌『すばる』の2001年12月号に掲載されていますので、テレビゲームの翻訳を志す方々は、ぜひとも国立国会図書館でコピーを取られることをオススメします(普通の図書館では、まずそこまでのバックナンバーがありません)。

他にも、ゲームローカライズに関して、世界で最も豊富かつ有益な情報が得られるサイト“Legends of Localization”を運営する Clyde Mandelin 氏も、管理人が尊敬するローカライザーの1人です。また、日本人で言うならば、ポールトゥウィン株式会社さん所属の英日翻訳者の方々なども、一緒にお仕事をさせていただくたびに、その見事な日本語表現に唸らされますね(管理人の和訳のブラッシュアップを依頼させていただいたこともあります)。

しかし、そのようなゲームローカライザー/ゲーム翻訳者の中でも、まさに頂点に君臨する(と管理人が考える)存在が、“伝説のゲーム翻訳家”こと Ted Woolsey 氏です。当ブログでは、これまで4度にわたり、氏の翻訳の妙技を紹介して参りました。


1 伝説のゲーム翻訳家による、『クロノ・トリガー』の英訳
2 【前編】 伝説のゲーム翻訳家による、『ファイナルファンタジーVI』の英訳
3 【後編】 伝説のゲーム翻訳家による、『ファイナルファンタジーVI』の英訳
4 伝説のゲーム翻訳家による、『聖剣伝説2』の英訳


そして、今回、取り上げるタイトルは、Woolsey 氏のスクウェア時代最後のプロジェクトとも言われている『スーパーマリオRPG』です。

new_Ted.jpg

上記画像の通り、Woolsey 氏の役職が Translation Supervisor と書かれていますので、現場での翻訳作業は他のスタッフの方が担当されていた可能性もありますが。まあ、それは置いておき、例によって、『スーパーマリオRPG』の英訳の中から、管理人の印象に残ったものや面白い意訳などを取り上げていきたいと思います!



▼キノピオを救出した場面
SMRPG1.jpg
日本版:たすかりました!
英語版:Phew, my life was flashing before my eyes for a second there.(ふ~。一瞬、走馬灯が頭を巡りましたよ)

日本語原文はシンプルな台詞であるのに対して、英訳の方はずいぶんと緊張感ある言葉になっています。キノピオを襲っていたのは、ただのクリボーなんですけどね・・・(笑)。


▼ベロ~ムのベロ
SMRPG2.jpg
日本版:こいつが・・・・・・ 「ベロ~ム」??
英語版:Is that a fire hose or his tongue?!(あれは消火ホース? それとも、あいつのベロ?)

なぜ消火ホースなんかと見間違えるの??と思いましたが、“fire hose”で画像検索をしたら、確かに似ていました。
new_fire-hose-assembly_l.jpg



▼ボス撃破後にイタチの最後っ屁を喰らって
SMRPG3.jpg
日本版:まぁ、とりあえず 勝ったということだ。
英語版:Well, we won the battle. Now I hope we don't lose the war.(「戦闘」には勝った。だが今は、「戦争」に負けないことを祈ろう)

キザな性格のジーノにふさわしい台詞が与えられました。戦闘に勝っても、戦争に負けたら仕方ないですもんね。


▼ナイフを持ったピエロの名前
SMRPG4.jpg
日本版:クラウンあに
英語版:Knife Guy(ナイフガイ)

日本語版と全然違う名前になりました。Nice Guy と引っかけたダジャレになっていますね。クスっときました。


▼部下から提言を受けて
SMRPG5.jpg
日本版:そうするのも わるくない。
英語版:10-4, good buddy.

英語版の方は全く意味が分からないと思いますが(笑)、調べてみたところ、この“10-4, good buddy”というのは、アメリカで1960~70年代に普及した市民ラジオの無線通信で「了解」を意味するフレーズだったようです。当時のマリオRPGユーザーは理解できたのでしょうかね? この「ブッキー」は、愉快な敵キャラクターとして人気を集めたわけですが、英語版でも面白おかしい台詞が目白押しで楽しいですよ♪


▼海賊ジョナサン・ジョーンズ
SMRPG6.jpg
日本版:もえろ! はげしく 火花をちらすんだ!
英語版:We'll make you walk the plank.(板の上を歩かせてやるぜ)

walk the plank とは、下の画像のように、船から出た板の上を歩かされ、海に落とされてしまう仕打ちのことです。ピーターパンでこんな場面がありましたね。英訳の方は、より海賊らしい台詞になっていますが、日本語版の方は、何だか松岡修造さんみたいですね。
new_pc_157KeiraKnightley.jpg


▼マリオに対抗意識を燃やすドッスン
SMRPG7.jpg
日本版:かろやかな ジャンプで かつやくしておる らしいの! パワーでは わたしの勝ちだ。
英語版:I may be out-jumped, but you're totally out-pumped.(跳躍力では負けているかもしれんが、力強さならわたしが圧勝だ)

out-jumped と out-pumped で韻を踏んでいて小粋ですね。柔のマリオと剛のドッスン、といったところでしょうか。


▼敵軍に突っ込むマリオを制止するマロ
SMRPG8.jpg
日本版:ぼくたちだけじゃ、やられちゃいますよ。
英語版:Who do you think you are, Bruce Lee? You can't just go in there with your fists flying!(ブルース・リーになったつもりですか? 拳ひとつで殴り込むなんて無茶ですよ!)

実在の人物名を出すとは、なかなか度胸がありますね。ブルース・リーとマリオって、どっちが強いんでしょう? 素手でブロックを壊せるマリオかな。


▼気分はいかが?と聞かれて
SMRPG9.jpg
日本版:サイテ~
英語版:Need coffee. Keep away.(コーヒーが要る。近寄るな)

頭がボ~ッっとする、という意味でしょうかね? 日本との文化の違いを感じる台詞です。


▼似たようなお菓子
SMRPG10.jpg
日本版:こんぺいとう
英語版:Rock Candy(ロックキャンディー)

調べてみたら、↓こういうお菓子のようですね。確かに、こんぺいとうに似ています。Kompeitou などと訳しても、英語圏のユーザーにはイメージしにくいので、このように、翻訳の段階で類似の物に変えてしまうのも賢い一手だと思います。

new_Rock_Candy-2.jpg


▼戦闘中に化粧崩れした隊員に対して
SMRPG11.jpg
日本版:前から あつげしょうするなと 言っているだろう!
英語版:Then change brands!(なら違うメーカーのを使え!)

高級メーカーの化粧品なら崩れにくいんでしょうかね。って、そもそもこのキャラクター(一番左のピンク)だと、どんな化粧品を使ってもノリが悪いんじゃないかと(笑)。


▼強盗を止めなかった言い訳
SMRPG12.jpg
日本版:・・・・・・みはりですから。
英語版:Because I forgot my bazooka at home!(バズーカを家に置き忘れてしまったんです!)

このキノピオ、バズーカなんて持っていたのか・・・。マリオのゲームで「バズーカ」というと、かつて一世を風靡した(?)スーパースコープを思い出します。学年で管理人しか持っていませんでした。


▼ピーチ姫との再会
SMRPG13.jpg
日本版:やっと助かったのね、マリオ
英語版:Mario, you're my knight in shining armor.(マリオは、輝く鎧に身を包んだ私のナイト様よ)

とてもロマンチックな表現になっていますね。日本人なら、「私の王子様」とするところでしょうか。


▼ブッキーを見たかどうか聞かれる住人
SMRPG14.jpg
日本版:え? ヒゲモジャと くろしょうぞく?
英語版:You're seeking a man with the face of a totem pole...?(トーテムポール顔の男を探しているですって?)

例え方がアメリカンな感じでイイですね。確かにトーテムポールに似てる・・・。

new_20110714105353483.jpg new_200px-Smrpg_booster.jpg


▼盗み聞きするな、と言われて一言
SMRPG15.jpg
日本版:大きい声で しゃべっていて、ナニ言ってるんでしょうね・・・・・・
英語版:Everyone in a 10 miles radius could hear you!(あなたの声は、半径10マイル以内なら誰だって聞こえるよ!)

こちらも、いかにも欧米風の皮肉が効いた台詞になっています。どれだけ甲高い声なんだか。


▼弟の願い事
SMRPG16.jpg
日本版:兄さんの やくにたちたい
英語版:I wanna be a great plumber like my brother Mario.(マリオ兄さんのような偉い配管工になりたい)

この願い事ですが、日本版の方では誰のものなのか明言されていないので、実は、ルイージの願いだという説と、クラウン兄弟の弟の願いだという説の2種類が存在し、真相は謎のままだったのです。が、英語版の方では、ルイージだという前提で訳していますね。原文のライターが訳文を監修しないケースも多いので、これが公式見解なのかどうかは不明ですが。


▼驚きの一言
SMRPG17.jpg
日本版:うわあ! こりゃァ ひっくりしたァ!
英語版:Well, I'll be a Goomba's uncle!!(クリボ―の叔父になっちまう!)

驚きの感情を表すフレーズに“I'll be a monkey's uncle”というものがあるのですが、この台詞は、Monkey の部分を Goomba(クリボ―)に差し替えたジョークです。日常会話でも、相手がマリオ好きなら使えるフレーズかもしれませんね(ムリ?)。


▼カメックの呪文詠唱
SMRPG18.jpg
日本版:タダヨ リ~タカ イモ ノハナシ!
英語版:Ho'okalakupua!

意味のないアルファベットの羅列かと思いましたが、調べてみたところ、どうやらハワイの言語で magic を表す単語だそうです。どんな発音なんでしょうね?


▼課長の宣戦布告
SMRPG19.jpg
日本版:マリオ、カクゴしろ!
英語版:Mario, you're about to make the longest jump of your life!(マリオ、お前は今から人生で最も長いジャンプをすることになる!)

実にカッコいい台詞に仕上がっていて感動してしまいました! ただ、この「カチョー」はかなり弱いので、あの世までジャンプをさせられることは、まずありません。


▼隠しボスの名前
SMRPG20.jpg
日本版:クリスタラー
英語版:Culex(キューレックス)

ラスボスよりも強い、恐怖の隠しボスです。Culex は蚊の一種の名称でもあるのですが、これは、『ファイナルファンタジーIV』の宿敵「ゴルベーザ」が古代神話に登場するハエと同名であるため、昆虫つながりでそれに合わせたのでは?という説もあります。



はい、今回は以上となります。

『スーパーマリオRPG』は、もともと軽妙なジョークに溢れた作品でありますが、英語版の方もその愉快な雰囲気をしっかりと踏襲した楽しいゲームに仕上がっています。

英語版スクリプトがまとめられている攻略サイトがありますので、興味がある方はご覧になってください。

ではでは。

 
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