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『ウォーリーをさがせ!』の面白翻訳をさがせ!

本エントリーは、絵本『ウォーリーをさがせ!』のネタバレを多数含んでおります。ご注意ください。



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こんにちは。

突然ですが、今年30周年を迎えた『ウォーリーをさがせ!』という絵本をご存知でしょうか? さまざまなシチュエーションの「人込み」の絵に「ウォーリー」が紛れ込んでおり、ページの隅々まで目を凝らしてウォーリーを探していくという、ゲームブックの一種ともいえる絵本です。


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この『ウォーリーをさがせ!』はもともとイギリスで出版された絵本ですが、それが翻訳家の唐澤則幸氏によって日本語に翻訳され日本で発売されてきました。日本でも昔から有名なシリーズであるため、子供のころに学校の図書室などで読んだことのある方も多いでしょう。管理人の自宅付近の薬局や歯科医では、今でも『ウォーリーをさがせ!』が数冊置いてあったりします。

また『ウォーリーをさがせ!』には、ゲーム界でいうところの「やり込み要素」があります。すべてのページでウォーリーを見つけた読者向けに、巻末に「チェクリスト」が用意されています。そのチェックリストでは、「屋根の上にいるイヌ」や「スキーを滑る雪ダルマ」など、ウォーリー以外に見つけてほしい人や物が多数リストアップされているのです。


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この「チェクリスト」の日本語訳ですが、分かりやすさを意識した日本語になっていたりちょっとしたジョークが仕込まれていたりといった、児童書らしい工夫が凝らされています。今回、テレビゲームとは関係ありませんが、「レトロ作品の翻訳」つながりということで『ウォーリーをさがせ!』のチェックリストから面白翻訳をいくつか紹介したいと思います。









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英:Oyster-beds (オイスターベッド)
日:かいの ベッドかい?


海底シーンのチェックリストのひとつです。原文の「oyster bed」というのは、海の中でカキを養殖する場を表すそうですが、この場合、その意味の「oyster bed」かと思いきや、字面通り「カキが寝るベッド」だったというジョークです。日本語訳でも、貝にちなんだジョークである点をきちんと継承していますね。ベタベタのダジャレではありますが。






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英:Hard-headed women (頭が固い女性たち)
日:いしを くだく いしあたま


ドルイドの女性たちが頭で石を割っているシーンです。原文の「hard」は、「融通が利かない」という意味の「頭が固い」と物理的な「頭が硬い」をかけています。日本語訳では、「石」と「石頭」をかけたジョークになっています。うまい!






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英:A baseball bat (野球バット)
日:こうもりは えいごで バット


コウモリをバット代わりにして野球を楽しむ吸血鬼たち。コウモリの「バット」と野球の「バット」を引っかけたジョークなんだよ、という点がちゃんと伝わる日本語になっています。意図を知らずにこの絵を見たら、単なる動物虐待に見えちゃいますもんね(笑)。






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英:The Milky Way (ミルキーウェイ)
日:あまのがわは ミルキーウェイ


こちらも似たような趣向です。「天の川」の意味の「ミルキーウェイ」かと思いきや、何と文字通りミルクでできたミルキーウェイだったというオチですね。






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英:Some dangerous spear fishermen (危ないモリ釣り師たち)
日:さかなじゃない おれの あしだ!


川でモリ釣りをしていたら、魚ではなく仲間の足を突き刺してしまったオッチョコチョイ原始人たち。原文は名詞句で表現しているのに対し、日本語訳は人のセリフになっているのが面白ポイントです。日本語版のチェックリストでは、このように人のセリフっぽい生き生きとした文章に訳している箇所が多数見受けられます。






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英:A mocking giant about to be struck (笑っているが、今から殴られる巨人)
日:わらっていられるのも・・・・・・


苦しむ人間を見てあざ笑いする巨人の頭に、復讐のハンマーが振り下ろされようとしている絵です。原文を直訳すると長い日本語になってしまいますが、短文にスッキリまとまっており、なおかつこれだけでもちゃんと探せる文になっています。非常にセンスのある訳し方だと思いました!






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英:A face on a train (電車に描かれた顔)
日:でんしゃに ラクガキする ガキ


原文は「顔」の方が主体になっていますが、日本語訳ではそれを描く子供が主体になっており、なおかつラクガキの「ガキ」と子供の「ガキ」を引っかけたジョークになっています。






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英:Long-distance smells (遠くから来るニオイ)
日:においは つづくよ どこまでも


スープのニオイを表す煙がなが~く伸びています。日本語訳の方は、民謡『線路は続くよどこまでも』の替え歌になっているのが面白いところ。






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英:Warriors running under a bridge (橋の下を走る戦士たち)
日:はしの うらを はしって にげろ


原文は何の変哲もない文章ですが、日本語に訳すと必然的にギャグになってしまいます。逆さになって走るということは、忍者を意識しているんでしょうね、きっと。






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英:A school of whales (クジラの集団)
日:クジラの がっこう うみの なか


原文は、「集団」の意味の「school」と「学校」の意味の「school」をかけています。日本語訳では、思い切って『めだかの学校』の替え歌にしちゃいました。






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英:A bathtub (バスタブ)
日:ひとりのり ふろおけまる


なぜか海で入浴している男性。原文はそのまんま「bathtub」ですが、日本語訳では「風呂桶丸」(ふろおけまる)などというカッコいい(?)名前が付けられました。これが本当の「湯船」! ・・・・・・え、つまんない?






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英:A battering-ram (バタリング“ラム”)
日:とびらを やぶる メーあん?


城門を破壊する破城槌のことを英語では「battering ram」(バタリングラム)というのですが、ここではその破城槌の先端に本当の「ラム」(羊)をくくり付けてしまいました。それで破壊力が増すとは思えませんが・・・。日本語訳もちゃんと「羊」にかけたジョークになっています。






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英:Age and beauty (年と美)
日:ろうじんと びじょ


日本語訳の方は、ここが浜辺であることから、ヘミングウェイの『老人と海』とかけているのでしょう。周りの男性たちが羨ましがっていますね、年の差カップル。






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英:A Chinese junk (中国のジャンク船)
日:ちゅうごくの ふねあるよ


これは原文のセンスがかなり光っています。この手の中国式の帆船を「ジャンク」と呼ぶのですが、そのジャンク船に別の意味の「ジャンク」(がらくた)が積まれているというネタです。日本語訳の「~アルよ」は、今の時代だと怒られてしまいそうですね・・・。






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英:A cafish and a dogfish (キャットフィッシュとドッグフィッシュ)
日:うみねこと うみいぬ


日本語訳がうまくて感心してしまいました。原文は、どこかに「catfish」(ナマズ)がいるのかと思いきや、本当にネコの顔をした魚だったというギャグです。日本語訳の方でも、鳥の「ウミネコ」と引っかけて原文のニュアンスを忠実に再現しています。お見事!









以上です。

『ウォーリーをさがせ!』シリーズの英語版はAmazonの日本語サイトでも購入可能です。気になった方は日本語版と両方買って見比べてみると面白いと思いますよ。


ではでは。
 
 
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